ヤサオトコ
 
 房江はおむつを手際良くやり直し始めた。

 
 その光景を見ていて、栗崎は死んだ母親を思い出していた。


 (お母さん・・・)


 栗崎は心の中で呟いた。



 おむつの感触。
 母親の優しい笑顔。


 何故か、栗崎は房江に抱き締めてもらいたい誘惑に駆られていた。


 恥ずかしさは、不思議と消えていた、
 その時、房江の声がした。


 「これで良し」


 房江の声で、母親の情景が消えて行った。


 「あ、ありがとうございます」


 栗崎は急いでスラックスを穿き出した。






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