ヤサオトコ
「古いビルだな」
栗崎がビルの外観を見て一言。
「だから、空き室も多いのよ」
「何階?」
「3階よ」
二人は階段で3階に昇った。
「ちょっと、ここで待っていてね」
3階に着くと、郁が湯沸し室の中に走って行った。
暫くすると、郁が針金のような物を手に持って戻って来た。
306号室は、3階の一番奥にあった。
二人は、湯沸し室、共同のトイレを通り過ぎて306号室の前へ。
郁が針金のような物で、器用に306号室の鍵を開けた。
二人は306号室に入り鍵を閉めた。