ヤサオトコ
「支配人がとびきりの新人が入店したから、ぜひお越し下さいと、電話で言って来たわ。どうせ、金ばかりせびる鼻を垂らしたイケメンだろう、と思っていたわ。あんな洟垂れ小僧は、もうたくさん。だから、この所、ご無沙汰していたの。支配人が、余り今までのホストとは違うと宣伝するものだから、気になって昨日来てみたという訳。確かに、全く違っていたわ。やっと支配人も、客が求めているものが分かったみたいね」
冴が両腕を組んで、二日続けて来た目的を正直に吐露した。
「本当に唾を付ける為に来られたのですか」
「そうよ。何だったら唾だけでなく、舌を入れてもいいけど・・・」
「えっーーー」
栗崎は冴の言葉に驚いてしまった。
「舌を入れる・・・」
「こうよ」
テーブル越しに冴えの唇が、栗崎の唇に大接近してきた。