ヤサオトコ

 目はパチクリ。
 思わず、郁が手拭いでお腹の辺りを隠してしまった。


 「あっちに行って」


 ブクブクブク・・・。


 郁は栗崎にお腹を見られたくないので、湯船の中に咄嗟に沈んでしまった。


 「何を恥ずかしがっているのだ。可笑しな奴だ」
 「・・・」


 「お腹はどの程度大きくなったのか。見せてくれよ。父親としては、子供の成長を見届ける責任があると思うのだけど・・・」
 「・・・」


 郁は湯船の中で、必死に考えていた。


 (どうしよう。助けて~~。ああ、絶体絶命。駄目だ。もう隠せない。ええい。こうなりゃ、白状するしかあるまい。もう、どうにでもしろぃ)


 郁が開き直った。







 
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