ヤサオトコ
(なぜ、手料理を希望するのか)
(手料理なんか、出来ないと言えば良かった)
(話を壊したい)
「・・・料理を考えてみます。では、これで失礼します」
が、栗崎は逆の言葉を発していた。
電話を終ると、栗崎は大きな溜息を一つ付いた。
絢奈はいつもと違う自分を感じていた。
受身から積極的に。
男性に対する姿勢が、180度違っているのだ。
運命的。
この言葉を、絢奈は栗崎と出会った時から抱き続けていた。