vampire*love2
砂ぼこりを払いながらとぼけるように話す昌。



棺に眠ったままの和樹。


扉の前で時が止まったように動かないキキョウ。


私を抱きしめたままの森と、抱きしめられたままの私。



柱時計の針の音だけがその空間に虚しく響いている、





「軽々しく私の名前を呼ばないで。キキョウにかけた術を解きなさい。」




「サクラ、いつからそんなにトゲトゲしくなったんだ?」


掴めない飄々とした態度で話をそらそうとする昌の手にはのらない。



私は始祖ヴァンパイアの王なのだから。




「早く。」






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