紅蓮の鬼
「……まぁ、大変だとは思うけど今はしっかり食べて、血液増やそうか」
先程の真剣な顔は何処へ行ったのだろうか。
いつものように、おどけて言った。
そして近くの机に置いてあった器をワタシに渡す。
「不味くても文句言うなよ」
器の中には、真っ黒な四角い物体があった。
「……………」
ワタシは楓太を一瞥する。
「なんだよ、その哀れな目は」
「……別に」
視線を黒い物体に戻して、それを口に含む。
「マズ」