Raindrop~Mikoto side
「私ね、ショパンはあまり好きではなかったのよ。……ちょっと、色々あって……しばらく聴きたくもないと思っていたの」
勇人さんと別れてから、ずっとずっと夢に見ていた重くて冷たい雨音。
この沈んだ気分のまま、望みもしない結婚に絶望しながら生きていくのだと思っていた一年前。
けれど。
「でもね、好きになれたわ」
いつの間にかそこには光が差し込み、青空が見え、高らかな鐘の音があたたかい雨を降らせるようになった。
「私の中で泣いていたショパンを、貴方が優しい笑顔に変えてくれた。……ありがとう」
本当にいつの間にか。
気づかないうちに隣にいてくれた、和音くんのおかげで。
私はまた前を向いて歩けるようになった。
「……僕は、なにも」
何もしていないと言う彼に首を振り、そうして精一杯笑い掛ける。
貴方が私に望んでくれたように。
私も願う。
貴方の未来が、どうかしあわせでありますようにと。
勇人さんと別れてから、ずっとずっと夢に見ていた重くて冷たい雨音。
この沈んだ気分のまま、望みもしない結婚に絶望しながら生きていくのだと思っていた一年前。
けれど。
「でもね、好きになれたわ」
いつの間にかそこには光が差し込み、青空が見え、高らかな鐘の音があたたかい雨を降らせるようになった。
「私の中で泣いていたショパンを、貴方が優しい笑顔に変えてくれた。……ありがとう」
本当にいつの間にか。
気づかないうちに隣にいてくれた、和音くんのおかげで。
私はまた前を向いて歩けるようになった。
「……僕は、なにも」
何もしていないと言う彼に首を振り、そうして精一杯笑い掛ける。
貴方が私に望んでくれたように。
私も願う。
貴方の未来が、どうかしあわせでありますようにと。