ケータイ小説 『肌』 著:マサキ
大人になるほど、時間の流れはすさまじいくらい早くなった。
まだまだ大学生でいたい私達は、就職しなければならない現実を前に、ため息をつく。
ベッドで寝返りを打ち、サクに背を向ける体勢で私は言った。
「就活、ヤダなー。
まだ、卒業したくない」
「わかる、それ。
まだ、遊びたいっつーか……。
このまま学生でいたいし、歳なんて取りたくねえしな」
サクも私に共感した。
「ま、そういうのは、ヤッて忘れよ!」
サクは言い、背後から私の胸をまさぐってくる。
「さっきあんなにしたのに、まだやるの!?」
「ミオの肌見てたら、瞬間的にたまる。
若い証拠ー?
許してよ」
おどけつつ、サクは私を自分の方に向かせ、あらわになった私の胸に顔をうずめた。
さらさらの肌が、じょじょにしめってくる。
口ではやんわり拒んだけど、やっぱり私は、サクの舌使いで簡単に意思を崩されてしまうんだ。
何度目かの愛撫で、頭がぼんやりする。
体中に眠る欲求は解放され、あれこれ考える脳の動きは停止した。
サクを受け入れ、私は嬌声をあげる。
体から、恥ずかしいくらいに熱が溢れた。
夕方になるまで、私とサクは狂ったように抱き合った。