恋の行方〜甘い約束〜
絡めた小指を中々斬ろうとしない花梨に首を傾げてしまう。





「どうか…した?」





尋ねた俺を一度見て俯いた花梨が、小さく震える声で呟いた。





『……前と……約束のしるしが…違うよ?』






「……え?」





顔をあげた花梨の顔はとても悲しそうだった。







『純君…約束のしるしは…キスだって…保健室で……

なのに今してくれないのは


私が他の人にあんな事されたから!?

そんな私の口とか体には……もう触れたく…ないのっ?』







花梨の言った言葉が俺の考えてる理由とはまるっきり違っていて驚いた。




< 313 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop