お前は俺がもらう
怠そうに取りに行く黒髪の人。
「気にしないで
あれでも面倒見は、いいのよ
まだ、ガキだけど」
「誰がガキだって?
ほらよ」
私に投げ出され
ペットボトルを受けとる。
「っ!」
バシコーン!
「いってぇな!なにすんだよ!」
「誰が投げろって言った?」
楊さんは、冷たい目で黒髪の人を睨む。
「大丈夫?
捺衣ちゃん
あのバカほっといていいから
お水飲んで」
「は、い…」
私は、キャップをとり、
水を喉に通す。
あっちこち痛いせいか
水を吐き出してしまった。
「捺衣ちゃん!
ゆっくりでいいのよ」
心配そうに顔を覗かせる楊さん。
綺麗で切れ長の目をした
大人の女性って感じがする。
「たっだいまあ!
結耶と溜まり場行ってきて
今帰ってきたぜー!」
楊さんと私に黒髪の人は、
赤髪の人をみる。
「ん?なに?
………あーっ!
手当てしたの!?」
「とっくにね。
捺衣ちゃん、この服着なさいね
ってゆうより
こっちのYシャツだけにしよっか
まだ、ズボンもはけそうじゃないし
そうしましょ?」
そういい、楊さんは
結耶のYシャツを私に着させ
ボタンを閉めていく。
上から二段を開けて
包帯と谷間が少し見える。
下は何も着ないでいることにした。