お前は俺がもらう
横目でみる、結耶と
目が合いすぐ目をそらされた。
結耶は、部屋の電気を消して
ドアを閉めた。
1人残されて
しかも、知らない部屋に
1人で寝るなんて寂しい。
でも、1人は変わったわけじゃない。
元から私は、1人だったの。
居場所もなくて親もいなくて
1人だったの。
おじさんが必要としたのは
全部私の体。
抵抗したら、暴力。
布団に被りそんなことを
考えていると
怖くて怖くて布団に潜った。
“捺衣!!”
私の名前を呼ぶおじさんの
声が耳から離れない。
1人で部屋にいるのは怖いっ
でも、寝たら忘れられるかもしれない。
大丈夫だ。
向こうの部屋には、
みんないるんだもん
だから、何も怖く、なんかない、よね?
私は、思いっきり目を閉じ
眠りについた。