お前は俺がもらう
“捺衣…ハァハァ”
”お前は、ここにいろ
お前の居場所はどこにもないんだ
母さんに似てお前は綺麗だ“
”俺は、お前の母さんが
大好きだったんだ
なのにあの男がとったんだ!“
”今まで我慢してきたが
お前が母さんに似すぎるのが悪い
俺の欲が収まらねぇ…ハァハァ“
”やだぁっ!
痛いよ!!
お父さんお母さん!助けて!!“
小学六年生の私には
なにがなんだかわからなくて
痛くて痛くて痛くて
ベットのシーツをギュッと握った。
”捺衣っ
お前が好きだっ
俺のそばにいろ!
なんでも買ってやるよハァハァ“
「うぅ…」
“捺衣”
“捺衣”
“捺衣”
“捺衣!!”
「いやぁああああ!!ハァハァ
ぅっ、やだ…やだやだやだ!!
消えてよ!消えて!」
私は、自分の手で左腕を
傷付けた。
血が出て爪にも血がついている
「捺衣!!」
結耶が部屋に入ってきて
私の腕をとめる。
「やだっ!
離して!」
「捺衣!
しっかりしろ!」
結耶は、涙でくっしゃぐっしゃの私を
ギュウと強く抱き締めた。