お前は俺がもらう
「捺衣ちゃん、
一体何があったの?
昨日の人は、捺衣ちゃんのお父さん?」
楊さんが聞いてきて
私は、冷や汗を流す。
結耶に言われて
話さなきゃって思うけど…
言っていいのか、
私の体は汚くて
後から出てけなんか言われたら…
「っ…」
きっとまた、おじさんは
私を見つけてくる。
いっそのこと話した方が少しは
晴れそうな気がするかもしれない。
でも、私には少し迷いがある。
話していいことと
話してはならないこと
みんなは、どんな顔をして
私をみるんだろうか…
やっぱり、聞いたらみんなと
顔を合わせられるのか
私の話を聞いてくれる
楊さんや結耶。
優しさが伝わるけど
でも、やっぱり話さなきゃ…
どう思われてもいい
だから、私も一歩踏みださなきゃ