お前は俺がもらう


「さ、帰ろっか

きっと心配してるわ」

「はい」

私は、オレンジジュースを飲みほし
椅子から立ち上がると
見慣れた姿があった。

「っ!」

「捺衣ちゃん?」

私に気づいた楊さんが
私と同じところに目をやる。

どうしてこんなところに
おじさんがいるの?

横にいる人は、
きっとおじさんの彼女。

一番会いたくない
おじさんが今ここにいる。


怖くて震えてる私と
楊さんが心配そうにみる。

だめだ…
怖くて震えがとまらない

声も足も動かない。

怖くて涙がでる。

「捺衣ちゃん、行くわよ

大丈夫。
捺衣ちゃんだなんて
わからない。

私の後ろに隠れてればいいわ」

そう言い、腕を引っ張る楊さん。

楊さんと一緒に外にでると
すぐにタクシーをつかまえて
家に帰った。

おじさんが私たちを
見ていたのも知らずに…


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