お前は俺がもらう
「ん…」
「あ、起きた?」
車の中は、音楽がなっていた。
私は、なにがなんだかわからなくて
どうして車の中にいるのか…
そうだ。
私、おじさんから逃げてきたんだ。
それで私が殴られて助けて貰ったんだっけ?
「あの人は…?」
「すぐ、戻ってくるわ」
「……」
そう言われ私は、また眠った。
車は、どこかに止まり
後部座席側のドアが開いて
私を抱えて部屋に入る。
「超軽いんだけど
この子ちゃんと食べてるの?」
「起きたら聞いてみなさいよ」
「どこの部屋?
俺の部屋絶対ダメ!」
「バカね。
結耶の部屋に決まってんでしょ?」
「あ、そっか
それなら安心かも」
私をベットに寝かせ、
玄関のあく音がし
二階に上がってきた結耶。
「楊、手当てしてやれ」
「はいはい
でも、私が取りに行ってる間
あのこに何かしたらすぐ
家出ていってもらうわよ」
「すぐそこだろ」
「あぁ?」
「しねぇよ」
「あそ」
自分で聞いといてなんだ
あの返事は。って思っていると
目をゆっくりあけた。
白い天井に、ドアを開けたまま
私をみる人たちが
ボーッと突っ立ており
結耶っていう人が私に近づく。
怖いっ!
私は、痛い体をすぐ起こして
目を強く瞑る。
いや、殺される!