ヤンキー少女は純情ちゃん!



────ちゅっ。


とかわいいリップ音が聞こえた。

するとあたしの心臓はいきなり暴れだした。


あたしはそんなことは気にも留めることはなく。


え?え?


今のあたしは完全フリーズ状態。


「わあぁぁぁあぁっ!」




………え?


今叫んだのはあたしじゃない。


声のした方を見てみると驚く人が叫んでる。






「……なんで拓巳が叫んでんの?」


そんなあたしの声が聞こえてないであろう拓巳は


「……あの純情な楓のファーストキスがぁ…」

となぜか嘆いてた。


いや、てかファーストキス慎弥じゃないし。


「拓巳ー。楓のファーストキスは慎弥さんじゃねぇよ?」


いつの間に仲良くなったか知らないがバカ正直な祥はあたしのファーストキスを暴露しようとする。


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