ヤンキー少女は純情ちゃん!
「……楓。……悪かったから…泣くな」
あたしは自分でも気付かない内に泣いていたらしい。
慎弥に言われるまで自分が泣いてるなんて気付かなかった。
……最悪…!
人に自分の弱いところを見せてしまうなんて!
「……楓、は寂しかったんだよな。…友達、欲しかったん、だよな?」
………そうだ。
ずっと、ずっと友達が欲しくて。
でも周りはみんなあたしのことを怖がるからむやみやたらに近づけなくて。
どうせ傷つくなら友達なんか作ろうとしなかったらいいって。
友達なんかいらないって思い込むようにしてた。
そのことを分かってくれる人が天龍以外にもいて、嬉しくて余計に涙が止まらなくなった。