ヤンキー少女は純情ちゃん!



ていうか……


「唯、同い年なんだ?」


同い年ということにびっくりだ。


「ああ。俺も今年から高校生」


「……じゃああれも?」


あたしの指差す方向には金髪と茶髪。


「ん?……ああ、そうそう。…違うよ」


いかにも適当な感じの唯。


「──…で?楓、誰なのか聞いてるんだけど?」


智が少しイライラした様子で問いかけてきた。


「誰って……唯」


「そういうこっちゃねぇよ。なんで知らないこいつらといんのかだよ」


「…最初からそう言えよ(ボソッ)」


「……あ゛?」


濁音ついてるよ……


「……なんも?で、唯たちといるのは「ここからは俺から報告ということで」」


あたしの言葉を遮ったのは薫で、薫が説明してくれるらしい。


「この3人はナンパで、金髪に至っては楓ちゃんの肩に腕を回していました。……以上です」


薫の言葉とともに空気が悪くなる。

………なぜ。


「………てか、薫腕回してたの知ってたんだ?」


「そりゃ見たら分かりますから」


さすがというかなんというか。


洞察力すげぇな。



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