ヤンキー少女は純情ちゃん!
それより
「唯がこの学校ってことは金髪と茶髪も?」
「……いやあれは違う。あれは大学生で俺の───いとこだよ」
いとこ………
「は、いぃぃぃ?いとこって、親同士が兄弟とかいうあのいとこ!?」
「ん」
血の繋がりを感じないわ…
唯はどっちかって言うと硬派な不良くんタイプ。
でもあの2人は軟派なチャラ男タイプ。
真逆過ぎるわー…
そんなことを考えていると唯の声が聞こえ、我に返った。
「このノートどこに持ってくの?」
「担任の机」
「………担任って誰だよ。俺は楓が何組かすらも知らねぇんだぞ」
呆れたように言う唯。
「……ああ。結城有馬だよ」
「…有馬さん?マジ?」
「マジ。つか有馬さんって……」
まさかの“有馬さん”。
あだ名とかでなく年上を敬うような呼び方だ。
「有馬さんは有馬さんだろ」
何当たり前なこと言ってんだ、って目で見られても……
「あいつ有馬さんって顔じゃねぇし。しかも普通にあたしをパシリに使いやがるし」
口に出すと余計にイライラしてきたぞ?