ヤンキー少女は純情ちゃん!



担任は一度ため息をついて

「おら、くそガキ。……やるよ」

と言い、あたしの目の前に物体をぽん、と置いた。


目の前に置かれたのはなんと……




イチゴ牛乳。


「……イチゴ牛乳…」

「いらんのか」

「いる!いりますっ!ありがと、先生」


ニッコリ笑ったあたしを見て優しく目を細めた担任。


「最初からそう素直に受け取っとけ」


ありがたくイチゴ牛乳を貰ってふと思った。


なんで担任がイチゴ牛乳を持っているのか。


見た感じ甘党ではなさそうだし。


コーヒーを見てみるとたぶんブラックだ。


こういうときは素直に聞くのが一番だ。


「先生なんでイチゴ牛乳持ってんの?」

「……あ?…どうせお前になんか言われると思ったから買っといた。お前いつ見てもイチゴ牛乳飲んでるし」


一瞬優しいな、こいつ。って思った。


「それに借りを作っとけば後でコキ使えるしな」


ニヤ、と笑って言った担任を本気で殴りたくなった。


一瞬でも優しいって思ったあたしに腹立つ!


一発過去の自分を殴りたい!



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