モラルハザード
「…俺、これを警察に持って行こうと思う…」
警察に…
そうね、それしかないかもしれない…。
でも、それがどういうことになるか、想像がつかない…
もし、何かがあったら…
このことで、透の仕事はどうなるのだろう。
芸能界という世界にもう居れないのではないか?
そして、このことをあのプリスクールのママ友たちに
知られたら…
仲良くしてくれている奈美や杏子は掌を返したようになるのではないか。
怖くて、怖くて涙があふれ出した。
「…ママ…?」
斗夢が駆け寄ってきて、心配そうにみつめた。
その顔を見たら、また涙があふれてとまらなくなった。