モラルハザード
「杏子さん、私だって、杏子さんと一緒に聖英を目指して頑張りたいわ。
可愛らしい莉伊佐ちゃんと一緒に聖英に通えるなら、きっと陽太も喜ぶし」
聖英の制服を着て、聖英の門をくぐる莉伊佐と陽太くんの姿が目に浮かぶ。
「だから、力になりたいのよ。そう思ってる。
今日は、杏子さんの莉伊佐ちゃんへの
想いを聞いて、山下先生の会の皆さんに
杏子さんをご紹介したいと心から思ったわ」
お茶会へ参加しているメンバーはプレ青葉の中でも、「上」の「上」の人たち。
早く、あの人たちと肩を並べたい。
その資格は私にも充分にあるはずなのだから。
「杏子さん、桜庭さまは、子供の教育を真剣に考えている母親には、特別に入れるようにと
配慮して下さる方よ。だから、その桜庭さまに少しお礼を…
お包みして口添えしていただくようにするの…」
「いったい、いくらくらいなのかしら…」
少なくては話しならないだろうし、多くては失礼になる場合もある。