【砂漠の星に見る夢】

すると年配の侍女が「失礼致します」と姿を現し、


「突然のことにお疲れでしょう。これは美肌と健康いいドリンクでして、少し苦いですがお飲みください」


と金のコップに入った緑色の飲料水を差し出した。


イシスは、まずそう、と顔をしかめたが断るわけにもいかず、


「はい、いただきます」


と一気に飲み、今までイシスの世話をしていた侍女達は痛々しい表情を見せ、思わずイシスから目をそらした。


イシスはドリンクを飲み干し『苦かった』と息をついた。


飲み干したことを確認した年配の侍女はニッコリ笑い、


「それでは、しばしソファーでお寛ぎください」


といって部屋から出て行った。


もう飲みたくないな、と顔をしかめつつソファーに身を委ねながら、また豪華な部屋を見回した。


……本当に惜しげもなく黄金が使われているんだ。


目がキラキラして目眩がしそう。


そんなことを思っていると、本当に強い目眩を感じた。


なんだろう、クラクラする?


一時的なものと侮っていたが、やがて身体を起こしていられないほどの目眩へと変わり、倒れるようにソファーに横たわった。


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