【砂漠の星に見る夢】
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「私が宮殿のパーティに?」


クフ王子から公の場に出席することを伝えられた、イシスは目を丸くした。


今まで公の場に出ることはおろか、外も出られなかったイシスは、一体どんな意図が? と警戒し複雑な表情を見せた。


「ああ、兄上の子供の誕生なんだ。君にも祝って欲しい」


「……ネフェルの?」


その言葉にイシスは大きく目を開き、身体を小刻みに震わせた。


「――我ながら残酷なことをいっていると思う」


そう告げたクフの囁きも、耳には入って来なかった。


――ネフェルが大臣の娘と結婚したことは知っていた。


そうして、5年が経ち……。


「そうですか……、彼は子供を授かったのですね」


とイシスは呆然と呟いた。
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