【砂漠の星に見る夢】

―――ネフェル。


イシスは呆然と目を開き、ただ目の前に現れたネフェルを見た。


何度……


何度、夢に見ただろう?


ネフェルがこうして私の元に訪れる、そんな夢を何度見ただろう。


目の前に、ネフェルがいる。


水を打ったような静けさが襲った。


ネフェルとイシスは、しばし何も言葉を発せず、ただ見つめ合った。


その沈黙を先に破ったのはネフェルだった。


「イシス」


その言葉が合図だった。


二人は共に駆け寄りしっかりと手を取り合い、その手をたぐり寄せるように引き寄せ、強く抱き締め合った。
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