【砂漠の星に見る夢】
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その後、ターナは困惑したまま、フラフラとおぼつかない足取りでネフェルの部屋に向かった。しかし部屋にネフェルの姿はなく、部屋で掃除をしている侍女が笑顔で胸に手を当てた。


「ネフェル様は、メルサンク様のところですよ」


「そう」


ネフェル様がお義母様のところに……。


『この薬は愛する殿方とその母親、二人に飲ませることにより効果があるものですから、よく覚えておいてくように』


ターナはヘレスの言葉を思い出し、ギュッと拳を握り締めてメルサンクの部屋に向かった。




メルサンクの部屋の前に着くと扉の前にいた侍女が、ターナを見て「これはターナ様」と一礼したあと扉を開けた。


ターナは小さく会釈しながら部屋に足を踏み入れると、ネフェルとメルサンクが話している声が聞こえた。


「―――そうですか、イシスを連れて国外に出る決意をしたのですね」


そういったメルサンクの声に、ターナは身体を硬直させた。


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