【砂漠の星に見る夢】
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その後、ヘムオンのたっての頼みを訊いたイシスはクフの部屋である『王の間』に足を運んだ。扉の前まで訪れると、二人の番人が驚きの表情を浮かべつつ、
「こ、これはイシス様、どうぞ」と大きく重厚な扉を開けた。
クフがイシスの部屋に訪れることはあってもイシスが自ら進んでクフの部屋に訪れることなど皆無に等しかったからだ。
イシスは「失礼します」と会釈してクフの部屋に入ると、それは高い天井と見渡すほどに広いフロアが目に映り、カーテンで仕切られたベッドスペースからクフと侍女たちの楽しそうな笑い声が聞こえていた。
クフは大きなベッドに座り、美しい侍女達と楽しそうに戯れているようだった。
部屋で雑務をしていた侍女はイシスの姿を目の当たりにし、
「イシス様のおなりです!」と仰天しつつ声を張り上げた。
その言葉にクフは目を見開き、「そ、そなたたちは下がれ!」と侍女達に言い放って蹴散らし、「は、はい」と侍女たちは慌ててベッドを降りた。
イシスは逃げるように部屋を出て行く侍女たちに会釈したあと、ベッドサイドに歩み寄った。
「突然、申し訳ございません」
イシスがすまなそうに目を細めると、クフはベッドに腰をかけたままの状態で、必死に首を横に振った。
「―――あ、あなたが、私の部屋に来てくれるなんて信じられない」
クフは呆然としたまま、独り言のように呟いた。
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その後、ヘムオンのたっての頼みを訊いたイシスはクフの部屋である『王の間』に足を運んだ。扉の前まで訪れると、二人の番人が驚きの表情を浮かべつつ、
「こ、これはイシス様、どうぞ」と大きく重厚な扉を開けた。
クフがイシスの部屋に訪れることはあってもイシスが自ら進んでクフの部屋に訪れることなど皆無に等しかったからだ。
イシスは「失礼します」と会釈してクフの部屋に入ると、それは高い天井と見渡すほどに広いフロアが目に映り、カーテンで仕切られたベッドスペースからクフと侍女たちの楽しそうな笑い声が聞こえていた。
クフは大きなベッドに座り、美しい侍女達と楽しそうに戯れているようだった。
部屋で雑務をしていた侍女はイシスの姿を目の当たりにし、
「イシス様のおなりです!」と仰天しつつ声を張り上げた。
その言葉にクフは目を見開き、「そ、そなたたちは下がれ!」と侍女達に言い放って蹴散らし、「は、はい」と侍女たちは慌ててベッドを降りた。
イシスは逃げるように部屋を出て行く侍女たちに会釈したあと、ベッドサイドに歩み寄った。
「突然、申し訳ございません」
イシスがすまなそうに目を細めると、クフはベッドに腰をかけたままの状態で、必死に首を横に振った。
「―――あ、あなたが、私の部屋に来てくれるなんて信じられない」
クフは呆然としたまま、独り言のように呟いた。