【砂漠の星に見る夢】
「―――船の中は『オシリス』の教会の中とよく似ているのね」
初めて空飛ぶ船の内部に入ったイシスは興味深そうにキョロキョロと円形の室内を見回した。
よく似ているどころか、そっくり、まるで同じだわ。
海の底のような静寂な円形の空間。
「ああ、大きさが違うだけで、ほぼ同じだよ」
とネフェルはモニターの前に座った。
「何をするの?」
「このままあのピラミッドを建造した場合の完成図をモニターに写し出そうと思って」
ネフェルはそう言ってタイル状のキーに手を触れ、モニターにピラミッドの完成図が映し出した。
画面に映し出されたピラミッドの完成図は、下半分は急角度であるのに対し、上半分は急に角度が浅くなっていた。
一言でいうならば栗のような形をしていた。