先輩がドジ女に恋をした。



どきんっ






はじめて、胸の高鳴りを感じた瞬間。




確かに、胸がなったんだ。







俺はなにも言えず、目を見開いていた。




特別美人だったわけでもない。



なのに、その仔はすごく可愛くて

俺を見るその深い茶色の瞳は


どこまでも純粋で、まっすぐで、目が離せなかった。






彼女と見詰め合っている間の時間は


すごく短かったんだと思う。




けど、俺には、すごく長く感じた。


いや、長くあってほしかった。




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