追いかけて繋ぐ恋
翌日の昼休み、高田さんが教室に来た。


「悠希は相変わらずここにいないの?」

教室内をキョロキョロして、私に話し掛けて来た。


ここでは話せないからと、中庭に通じる廊下に連れて来られた。

廊下のベンチに座った。

中庭から入ってくる風が冷たかった。


「この前ね、お姉ちゃんの部屋を整理してたら、悠希宛ての手紙が出てきたの」


『悠希へ』と書かれた手紙をポケットから取り出した。


両手でしっかり持って、話し出した。
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