追いかけて繋ぐ恋
顔を上げたからといっても、授業を聞く気はないらしく、外を見ていた。


今日は風が強くて、校庭の木が大きく揺れていた。


昼休みになると素早く立ち上がって、教室を出て行った吉永くん。

「吉永、いつもどこ行くんだ?」

誰かが言った。

私の他にも気になっていた人がいたようだ。


「朋花~、今日こっちで食べよう!」

美帆に手招きされて、お弁当を持って移動する。


「朋花ちゃん、一緒に食べよう?」

朝に美帆が話していた志織ちゃんと宮島和香ちゃんがニッコリ笑った。

「うん!」
一緒にお昼を食べる人が増えて、嬉しい。

昨日見たテレビドラマの話で盛り上がった。


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