ペット化宣言


「何者か答えろ。」


「え…あの……。」



「言えないなら…ここで死ぬか?」


「ひぃっ!」






首元ぎりぎりまで伸ばされた刀に声が上擦る。


溺死でも、落死でもなく、刺殺だなんて!





覚悟を決め、震える体を丸めてギュッと目をつぶったとき、船の奥のドアからゆっくりと人が出て来た。





「……何かあったのか?」


「ミナトさん!こいつが空からいきなり降ってきたんっすよ!」



さっきの金髪の偉そうなお兄さんが敬語を使ってる…。
ってことは、1番偉い人……この船の船長さんだったりするのかな?



おそるおそる目を開けると、退屈そうな顔をした黒髪の美形と目があってしまった。










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