付き合ってるのよ?
涙が何粒か落ちたのが見えたが、それは見ないふり。



だって、友香は意地っ張りで、友達にも涙なんか見せたことない。


今私が、ハンカチなんか渡したら、友香はショックのあまり、たおれてしまうかもしれない。


だから友香の涙は、見ないふり。



美奈は優しく、友香の手を握って言った。



「保健室に行って、午後の授業は休んで?先生には私と綾乃で、うまく誤魔化しとくから?ね?」




友香は分かったと言って、中庭を出ていった。





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