彼氏くんと彼女さんの事情
「で、優愛は何点だったの?」
「うー…」
高貴の鋭い目から逃げられない事を悟った私は、とうとう点数を暴露する決意をした。
「……8点です……」
「8!?」
今度は高貴が喫驚する番だった。私は肩をすぼめる。
「……テスト前に、一緒に勉強しただろ?」
「そ、そうなんだけど、あの…」
「答案用紙を見せろ」
「と、答案用紙ですか…」
凄く見せたく無かったが高貴の威圧に負け、渋々かばんからそれを取り出し、高貴に手渡した。
高貴がその答案用紙を一目見るなり絶句したのは、想像していた通りだった。
「あの……」
「……なんだ、これ」
唖然とした表情で私の方を見、問う。
「……それはその、」
「これは何だと聞いてる」
刺々した口調で再び問う。
こ、恐いです高貴さん……