純血のヴァンパイア
「優月、泣かないで。」

雪兎に言われて、初めて自分が泣いている事に気がついた。

「だって、こんなの酷い…。」

私の涙を拭ってくれる。

「そうだね、それでも父はそれを選んだ。」



家に火を付け、雪兎の一家を根絶やしにしようとした。

父親や母親、大人たちは覚悟を決めた見たいだったけど

母親が、雪兎だけは助けたいって父親に懇願したらしい。

そして、父親が選んだ方法は―――――


「血の契約。」

「そう。あ、叔母様に聞いたの?」

「うん。さっき…でも雪兎の事は聞いてない。」

「そっか。」

雪兎は、私の腕を擦りながら話を続ける。



「血の契約をしたのは、僕の母だ。」

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