愛と欲望の螺旋(仮)
「当たり前!!あの黒崎とか言う男が、私のあとをつけてきてさ。」
ムッと口をとがらせた。
「いいじゃん。イケメンに追いかけられたら。」
ニヤニヤしながら、ほおづえをついて私を見ている。
「イケメンって…そりゃ、その部分だけは文句は付けられないけど、下心がミエミエじゃん。」
「下心って言っても、華組に入らないかってことでしょ?カラダ目当てよりいいとは思うけど。」
「その華組が問題なの。興味もないし、あんなのに入ろうものなら、噂が大きくなって今以上に肩身が狭くなる。」
「そうだけど、スカウトが来るくらいなんて、凄いと思うけど?」
「同じスカウトでも、出版社にして欲しいわ。」
ハアっと大きなため息をついた。
「なに?本気でマンガ家にでもなるつもり?」
少し驚いたかのように、目を大きく開いた。