愛と欲望の螺旋(仮)
私の座るソファの後ろの壁際には、デスクトップの高そうなパソコンやら、レーザープリンターとか。
隣の本棚には、必要なパソコンのソフトや資料の本などが並んでいる。
「あの…もし、私が断っていたら、これどうしたんですか?」
パソコン周辺を指差しながら、ホームレスはウソって言える隙を探してみた。
「考えていませんでした。」
柔らかく緩む口元は、本当に何も考えてなかったんだって直感が働く。
「そうですか。」
苦笑いするしかない。
「ねえ、黒崎、大事な話が抜けているんじゃない?」
急にカウンターのイスに座っていた藤原さんが言葉を発した。
「大事な話ですか?」
眉をゆがめながら、慌てて藤原さんを見た。
どんな大事な話?
もしかして、華組っていうか、バーンブルーで働いていた時のコネを使うなとか?