愛と欲望の螺旋(仮)
「な!!何を言って…」
拒もうとつかんだ男の肩。
震えて力の入らない足は、もっと…と、せがんでいるようで。
抵抗する努力も半減される。
「こういうの好き?たまにはこういうのもいいよね。」
胸に顔をうずめながら、チラッと私を見上げる目は、この状況を完全に楽しんでいる。
「変なこと言わないで下さい!!……もう…これ以上は。」
じんわりと涙が浮かんでくる。
どんなに叫んでも、誰も助けに来てくれなくて。
抵抗したいのに、恐怖で力は入らない。
何より、心のシャッターをオープンしていたから。
この衝撃は受け止めるには大きすぎて。
涙がこぼれるのは自然なことだった。
ほんのりと冷たい男の指先は、最後の一線を越え、私の体内に入り込もうとしている。
「ずっと、オレの事を待っていたんでしょ?」
その言葉に、思考回路が繋がった。