人生はドラマである
クライマックス
「ツバサッ! もどりなさい!」
僕は頭が真っ白になって走り出していた。
溢れ出る涙で前が見えなかった。
――僕はのけ者だ!
心の中にぽっかり空いた穴を、どうやって埋めたらいいのかわからなかった。
どうあがいても、その穴に吸い込まれてしまいそうだ。
――僕なんか居ない方がいいんだ!
そう思った途端、本当に目の前が真っ暗になった。