人生はドラマである
「僕と君のママが結婚しても、君がママの子供であることに変わりはないよ。
むしろ僕が望んでいるのは、君たち二人と新しい家族になりたいってことなんだ。
彼女と僕と、そして君と、それに……、
もうじき新しい家族が増えることになる」
「雅也さん、それは……、ツバサにはまだなにも……」
――えっ? なんのこと?
彼の後ろで狼狽えるママを遮って、彼は言葉をつなげた。
「いずれわかることだ。
君のママのお腹の中には、新しい命が宿ってる。
ツバサくん、君はお兄さんになるんだ」
頭が真っ白になった。
――僕のママが、僕だけのママじゃなくなる?
嗚呼、僕はなんて子供だったんだろう。
結城さんにママを取られることより、更に最悪だ。
再婚相手との間に生まれる新しい命
どう見たって僕だけがのけ者じゃないか?!