愛を叫んで地に堕ちて〈全イラスト41枚つき恋愛ホラー〉
 いきなり、勇斗が、いつもの無駄に偉そうな態度を変えた。

 その様子に驚いて、亜里沙が、思わず心配そうな声を出したのに。

 勇斗は無視して、別なことを亜里沙に聞いた。

「亜里沙だって、なんで、海野達と図書館に行かなかったんだよ?
 お前たちだって、付き合ってるんだろう?
 いくら二人きりじゃないとは言え、真珠が一緒に行って、心配じゃねぇのか?」

「……アンタってば聞きにくいことを平気で聞くヤなヤツよね」

 亜里沙は、ふん、と鼻を鳴らして怒った顔をしたけれど、結局勇斗にぽつり、と言った。

「海野君は、あたしのコトを好きだって言ったのよ。
 あたしだって、海野君のコトがすごく好きだったから。
 つい、五、六日前、ベッドの上で、あたしの全部をあげたのに。
 海野君は、急にあたしを避けるようになっちゃった」

 言って、亜里沙は、力無く笑う。

「結局、あたしのカラダだけが、目的だったのかな?
 ……これでも、かなり不安で。
 遊びだったとか、別れる、なんて話が聞きたく無いから、あたしからも、海野君を避けてるのよ……」

「……先輩」

 泣きそうな顔をして、笑う亜里沙は、とても傷ついてる。

 これには、勇斗もさすがに言葉に詰まったけれも。

 案外本人はさばさばと割り切って首を振った。
< 50 / 90 >

この作品をシェア

pagetop