ナツメ
「なんで泣くの」
「…わからない」
「変なの。もっと食べる?」


きっと。
多分いやいやでも自分で食べることができただろう。
実際今まではそうしていたのだから。


でも、わたしは言った。
縋るようにナツメを見つめて。


「食べさせてくれるなら」
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