本気の恋の始め方

「なによ、その目」



鮎子さんが、つんと顎先を持ち上げてにらみ返す。


まるでヘビ(ゴショノオさん)VSマングース(鮎子さん)みたい!


どうなることかとハラハラドキドキしていたら、

「いえ。さすが大人の女性の考えることは違うな、と感服していたところです」

と、唇の端を持ち上げ、ゴショノオさんが冷笑する。



「ちょっ……!!」

「失礼します」



ゴショノオさんはすっとトレイを持ち姿勢良く立ちあがると、気色ばむ鮎子さんの横をスタスタと通り過ぎて、食器返却口の方向へと消えて行ってしまった。



「なーまーいーき~!!」



鮎子さんがぷうっと子供っぽく頬を膨らませる。




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