本気の恋の始め方
千野君は私のウエストに後ろから腕を回し、ぴったりと体をくっつけてくる。
「言ってるでしょ、千野君。私、ちっとも女の子っぽくないんだから……」
「そんなことない。潤さんは自分でそう思い込んでいるだけです」
なぜか憤慨する千野君。
「でも――」
「失礼します」
「え?」
隣に座っていた体を軽々と抱き上げられ、ちょうど、彼の脚の間に座らせられ、後ろからすっぽりと包まれているような体勢になった。
「え、ええっ?」
「潤さんは、ちゃんと女の子です」
慌てふためく私をよそに、彼は私の腕を後ろから支えるようにして、手のひらをはわせる。
「ほら。手足はすらりと長くてきれいだし。細いけど、出てるところは出てるし。丸みがある」
「や……」
パジャマの上から二の腕を撫でられているだけなのに、直接素肌に触れられているみたい。