本気の恋の始め方

「感じやすい、敏感な体で……。可愛いかったな、潤さん」



甘く、ささやく千野君。

大きな声じゃないのに、皮膚の上をびりびりと音が伝っていく。




「可愛かったって……いつのことを言って――」



途中まで口にしかけて、ハッと思い出した。




千野君は、寝てしまった時のことを言ってるんだ。


意地悪……。




「ん? いつって聞きたいんですか?」



いたずらっぽくささやく千野君。

私は慌てて首を振る。



「い、いや、いいですっ……」



なのに彼はちっとも止めてくれずに

「俺、ちゃんと覚えてますから」

なんて、また思わせぶりなことを囁き続けるんだ……。



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