本気の恋の始め方
「るうくんにちゃんとコーヒーが淹れられるのかと思ってさ」
本当は、るうくんの姿をほんの少しでも目の中にいれておきたかっただけのに、可愛くなくふざけてしまう私。
「なんだよ、それ。俺、18から独り暮らししてるんだぞ。いわば潤のセンパイだ」
ちらっと私のほうに視線を向けて、唇の端を持ち上げるようにして笑う。
「けど……るうくんって。懐かしい呼び方だな」
軽く目を細め、なんだか眩しいものでも見るような目で私を見つめたかと思ったら、すぐに背中を向けてしまった。
「そういやぁさ。俺が就活中にコンビニで会ったことあっただろ? あいつとはまだつきあってんのか?」
「――」
吉永のことだ。
つきあってるなんて、未だにそう思われていたんだ。
るうくんの言葉にぐっさりと傷つく私。