本気の恋の始め方

だけど吉永には、驚くことに卒業式の日に告白されたから……

ずっと好きだったって言われて、死ぬほど驚いたから

るうくんの私たちを見る目は、間違っていなかったのかもしれない。


私の心は100パーセントるうくんで占められているから、吉永には「ごめん」って断ったけど……。


っていうか。私のことなんかどうでもいいのに。



「塁こそ、どうなの?」



知りたいような、知りたくないような、そんな気持ちで私はるうくんの背中に問いかけていた。



「ああ……まぁ、俺がこっちに戻ったから中距離になったから……あれだけど」



るうくんは、少し気恥ずかしそうに、ぼそぼそとつぶやいて。

それからコーヒーをカップにそそいで、一つを私に差し出した。



『こっちに戻ってきて、中距離になった』



るうくん。彼女、いるんだ。


信じられなくて、すうっと気が遠くなる。




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