本気の恋の始め方
「あーあ……昔のこと、格好悪いから言うつもりなかったのに」
「千野君……」
「だけど仕方ないですね。俺、最初はカッコつけて、年の差を埋めたくて、いい男ぶろうとしちゃったし。
だけどすぐに化けの皮はがれちゃって、みっともないところも見せたし……」
るうくんがらみで、激しい嫉妬心をぶつけられたことを思い出した。
「俺はあなたにずっと恋わずらいしてて……好きで、好きで……遠くから見てるだけのあなたが欲しくてここまできて……」
そしてシーツの上で私をぎゅうっと抱きしめる。
「俺、潤さんが思うような、恋愛経験豊富な男じゃない……。こうしているだけでも幸せを感じるお子さまなんです」
どこかふっきったような笑顔。
「だから、ゆっくり俺に恋してください。焦らなくていい」
千野君は大きな手のひらで私の髪を撫で、頬を撫でてささやく。
「ゆっくり……?」
「俺も、そうしたいんです。こうやってる奇跡、もっと楽しみたいんだ」