本気の恋の始め方

私の問いかけに見る見るうちに彼女の顔が赤く染まって

「そっ……そんな、なに言って……」

それまで元気いっぱいだった鮎子さんが、しゅるしゅると風船みたいにしぼんでいく。


声も小さくて、聞き取れない。

もしかして、ばれてないって思ってたんだろうか。





猫もまたいで通る、猫また鮎子。

どうやら実際はめちゃくちゃ純情らしい。


だけどそんな鮎子さんのことを、私はますます好きになった。



「付き合い始めたのは先月からです」



そこに、きっぱりとした調子で言葉を挟んできたのは五所野緒君。



「あ、そうなんですね。先月から……」

「ちょっ……!」



鮎子さんが動転しつつ五所野緒君につかみかかった。




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